青森西北沖洋上風力発電事業に係る合弁契約の締結について

2021年03月15日

 日立造船株式会社と(取締役社長兼COO:三野 禎男、以下日立造船)とコスモエネルギーホールディングス株式会社(代表取締役社長:桐山浩)の100%子会社であるコスモエコパワー株式会社(代表取締役社長:野地 雅禎、以下コスモエコパワー)は、この度世界最大規模の風力発電設備を保有する電力企業大手であるスペインのIberdrola, S.A.(Chairman兼CEO:ホセ・イグナシオ・サンチェス・ガラン、以下イベルドローラ社)の100%グループ会社であるアカシア・リニューアブルズ株式会社(以下アカシア社)との間で、日立造船とコスモエコパワーが出資する合同会社「青森西北沖洋上風力合同会社」(以下、合同会社)に、アカシア社が出資参画するための合弁契約を締結しましたので、お知らせ致します。 なお、本出資参画については、競争法に基づく必要なクリアランス・許認可等の取得が完了することを前提としております。

 合同会社は「有望な区域」に指定されている青森県沖日本海(南側)にて、今後予定される再エネ海域利用法※1に基づく公募に応札し、洋上風力発電の設置、運営および電力の卸供給を目指しますが、日本国外において多数の風力発電プロジェクトに対する知見を有するイベルドローラ社と手を組むことにより、事業実現性の向上を図ってまいります。

 日立造船は、陸上風力発電事業を2001年に開始しており、現在は国内3ヶ所(4基:8,000kW)で風力発電所を運営しています。また、洋上風力についての研究開発を2003年から開始しており、2012年には本合同会社へとつながる「地域振興型アクアウインド事業化研究会」を発足させるなど、本地域での事業化可能性について取り組んできました。日立造船は、洋上風力における基礎構造物の設計や製作、据付、メンテナンスなどの実績を積み重ねてきましたが、本地域での事業実現に向け、今後とも積極的に取り組んでいきます。

合同会社の概要

  • 社名:青森西北沖洋上風力合同会社
  • 設立:2019年4月5日
  • 住所:青森県つがる市富萢町清水8番4
  • 業務執行社員:コスモエコパワー株式会社、アカシア・リニューアブルズ株式会社、日立造船株式会社
  • 代表社員:コスモエコパワー株式会社
  • 事業内容:青森県西北沖における洋上風力発電所の設置、電力の卸供給及び運営

各社概要

  • コスモエコパワー株式会社

    1997年の会社設立以来、日本最初の風力専業会社として20年以上に亘って風力発電所の開発、運営を行ってきており、現在は約26万kWの風力発電所を有している。また、洋上風力発電事業では現在港湾区域の秋田県秋田港及び能代港における洋上風力発電プロジェクトに参画し知見を蓄え、今後は本案件以外にも、秋田県由利本荘市沖洋上風⼒発電事業をはじめとする、一般海域における事業展開を図っていく考え。

  • アカシア・リニューアブルズ株式会社

     170年の歴史を持つイベルドローラグループの100%子会社で、日本における再エネ事業を行う事業会社と位置付けられる。 イベルドローラ社は、合計容量で世界最大規模(中国企業を除く)の風力発電設備を有し、時価総額では世界最大の電力会社の一つ。イベルドローラ社は20年前から気候変動への対応を進め、クリーンで信頼性が高く、かつスマートなビジネスモデルを提供してきた。現在は全世界で合計30GW以上の洋上風力事業を検討している。

  • 日立造船株式会社

     1881年創業。現在は、ごみ焼却発電や水処理などの環境・プラント事業、圧力容器や舶用原動機などの機械事業、橋梁や水門、シールド掘進機などの社会インフラ事業を手がける総合機械メーカーとして事業活動を展開している。日立造船は、2030年に目指す姿として「サステナブルで、安全・安心な社会の実現に貢献するソリューションパートナーへ」を掲げており、持続可能な社会の実現に貢献するクリーンエネルギーに関する事業として、風力発電やごみ焼却発電事業以外にもバイオガス事業、水素関連事業などを手がけている。特に、ごみ焼却発電事業における国内約40施設の運営、PPS(特定規模電気事業者)としての電力小売り事業など、クリーンエネルギーに関する事業を積極的に展開している。

  1. ※1海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律

    <ご参考:資源エネルギー庁HP「洋上風力発電関連制度」
    https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/yojo_furyoku/index.html