スイス・エンメンシュピッツ向けごみ焼却発電プラント設備を受注

2020年02月12日

 日立造船株式会社の100%子会社で、ごみ焼却発電プラントの設計、建設、保守などを手がけるHitachi Zosen Inova AG(スイス、以下、HZI)は、このほど、スイス・ゾロトゥルン州エンメンシュピッツで新設されるごみ焼却発電プラント設備(ストーカ式焼却炉:221,000t/年(2炉))を、KEBAG AG(スイス)より受注しました。

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【完成予想図】

 本件は、エンメンシュピッツにある既存のごみ焼却発電プラント(ストーカ式焼却炉:221,000t/年(4炉))の老朽化に伴い、既存プラントの隣接地に新たなプラントを建設するものです。HZIは、ごみ焼却発電プラントの主要設備である火格子、ボイラーなどの設計・機器供給、据付・試運転時のSV派遣業務(技術指導)などを請け負います。

既存プラントは1976年にHZIが納入し、延命改造工事の実施などにより40年以上にわたりベルン州およびゾロトゥルン州の184自治体に住む約51万人相当のごみを衛生的に処理してきましたが、新プラント完成後に解体される予定です。

 スイスはごみの焼却処理先進国であり、HZIは合計75件のごみ焼却発電プラントを同国に納めています。スイスでは日本同様、ごみ焼却施設の普及が早かったため、多くのプラントが老朽化の段階に入ってきており、今後は延命改造工事や建て替えプラントの需要が見込まれます。近年、HZIはサービス事業を強化してきましたが、スイスの国内企業という特性を活かし、同国の老朽プラントに対する延命改造工事や部品販売などサービス事業を強化していくとともに、納入実績のある他の国々でもサービス事業を拡大していきます。

 当社グループは、ごみ焼却・発電プラントを世界で約1,000プラントを納入しておりますが、既存市場の日本や欧州にとどまらず、需要が高まりつつあるアジアや中東、オセアニアなどにグローバル展開し、ごみ焼却発電プラントの普及を通じた再生可能エネルギーの利用促進など、地球の環境問題解決に取り組んでいきます。

 なお、本件の概要は以下のとおりです。

1.発 注 者 KEBAG AG
(ベルン州およびゾロトゥルン州の合計135自治体による100%出資会社)
2.建 設 地 スイス・ゾロトゥルン州エンメンシュピッツ
3.施設規模 ストーカ式焼却炉:221,000t/年(2炉)