舶用海洋生物付着防止装置
1967年より海洋生物付着防止装置であるダイキカピオネーター、ダイキハイクロレーター合わせて2,000台以上を納入しご好評を頂いております。
海水中に生息する生物が各種船舶で使用される、海水系の配管、復水器、各種冷却器、サニタリー等に付着繁殖することにより、配管内の目詰まりや流れが妨げられ、多大な被害を生じさせる事があります。
ダイキカピオネーター、ダイキハイクロレーターは、優れた技術により、海水中に生息する生物の配管への付着繁殖を防止します。

主な製品
ダイキカピオネーター (銅イオン式海洋生物付着防止装置)
概要
ダイキカピオネーターは、電気分解によって、銅およびアルミニウムイオンを発生させ、海水ラインに防汚被膜を形成させ、海洋生物の付着成長を防止します。
船内に電解槽を設置し、銅イオンを発生させシーチェストへ注入する「電解槽型カピオネーター」、シーチェスト内へ直接電極を設置する「シーチェスト型カピオネーター」を取り揃えております。
特徴
- 塩素注入式に比べ、少ない電力での運転が可能です。
- 僅かなイオン注入量で高い効果を実現し、海水汚染の心配がありません。
- 電解槽型カピオネーターでは、船内での電極交換が可能です。
- 日常的な保守点検はほぼ不要で、制御盤に表示される電圧、電流値のチェックのみとなります。
原理
- 銅イオンの発生
金属銅を陽極とし、直接電流を流すことにより、金属銅が銅イオンとして溶出します。
- 陽極反応 Cu → Cu++e-
- 被膜の形成
銅電極の補助電極としてアルミニウムを使用しており、直接電流を流すとアルミニウムイオンが溶出します。アルミニウムイオンは、海水中のpHと溶存酸素により酸化され、Al(OH)3になり吸着脱水されます。また、Al(OH)3は銅イオンを吸着する力もあり、銅イオンを吸着しながら銅イオンの被膜を作り、海洋生物が付着しにくい環境を作り出します。
- 陽極反応 Al → Al3++3e-
- 陰極反応 3H2O+3e- → 3/2H2+3OH-
- コロイド形成 Al3++3OH- → Al(OH)3
電解槽型ダイキカピオネーター

シーチェスト型ダイキカピオネーター

ダイキハイクロレーター(塩素式海洋生物付着防止装置)
概要
ダイキハイクロレーターは、海水を直接電気分解することによって次亜塩素酸ソーダを生成させシーチェストに注入し、海水を殺菌し海洋生物の付着によるトラブルを防止します。
特徴
- 自社開発製造した高性能、高耐久性電極を使用しており、電極寿命が長くメンテナンス費用の削減が可能です。
- 操作が簡単で無人連続運転が可能です。
- 使用海水量に応じた防汚処理が容易です。
- 生成する次亜塩素酸ソーダは、水道水の消毒に使用される安全性の高いものです。
原理
ダイキハイクロレーターは、海水を直接電解して次亜塩素酸ソーダを生成させる装置です。
海水は一般にpH8程度、塩分濃度3%となっており、その海水を直接電気分解すると下記のような反応が起こるため、次亜塩素酸ソーダNaClOを生成する事が可能となります。
- トータル反応 NaCl+H2O → NaOCl+H2↑
(次亜塩素酸ソーダ) - 陽極反応 2Cl- → Cl2+2e-
- 陰極反応 2Na++2(H++3OH-)+2e- → 2(Na++OH-)+H2↑
- 電解槽内の反応 2(Na++OH-)+Cl2 → NaCl+NaClO+H2O

大型船向けダイキハイクロレーター

小型船向けダイキハイクロレーター

ダイキハイクロレーター フロー図
メンテナンス性について
弊社の電解槽は、海水電解によって生成するカルシウムおよびマグネシウムのスケールを電解槽内に貯めない構造(特許取得済み)をしており、メンテナンスは年1回のスケール清掃のみです。スケール清掃には、塩酸等の薬品は一切不要です。