Hitachi Zosen Inovaが参画するアラブ首長国連邦ドバイ首長国での世界最大級ごみ焼却発電事業の銀行融資契約が締結~ 建設後35年間の運営にも参画 ~

2021年03月29日

 日立造船株式会社の100%子会社で、ごみ焼却発電プラントの設計、建設、保守などを手がけるHitachi Zosen Inova AG(スイス、以下、HZI)、伊藤忠商事株式会社、DUBAL Holding社、Dubai Holding社、BESIX社、Tech Group社の6社が参画する、アラブ首長国連邦ドバイ首長国ワルサン地区でのごみ発電事業に対して、このほど、事業主体となるDubai Waste Management Company P.S.C.(以下、DWMC)と株式会社国際協力銀行(JBIC)および株式会社みずほ銀行、株式会社三井住友銀行、ソシエテ・ジェネラル銀行、KfW IPEX銀行、スタンダードチャータード銀行、クレディ・アグリコル銀行、シーメンス銀行との間で同案件に対する総額約900百万米ドルのプロジェクトファイナンスによる協調融資契約が締結されましたので、お知らせします。

 本融資の一部には株式会社日本貿易保険(NEXI)の保険が適用されます。また、融資契約発効に必要な諸手続きが完了した時点で、HZIの受注計上となります。

【完成予想図】

 本事業は世界最大級となるごみ焼却発電プラント(ストーカ式焼却炉:1,900,000t/年(5炉)、発電出力:約200MW)をワルサン地区に建設するもので、HZIはDWMCに一部出資するとともに、ベルギーの大手建設企業BESIXの現地子会社とジョイントベンチャーを形成し、DWMCからごみ焼却発電プラントのEPC(Engineering/Procurement/Construction:設計/調達/建設)を請け負います。

HZIの担当はごみ焼却発電プラントの主要設備であるごみクレーンや火格子、ボイラ、排ガス処理設備、主灰処理設備などの設計、機器供給、据付・試運転時のSV派遣業務(技術指導)であり、土建工事などはBESIXグループが担当します。

 また、HZIは、本プラントの建設後、BESIXグループと共に合弁会社を設立し、共同で35年間の運営・メンテナンスを行います。

現在、ドバイ首長国の廃棄物処理は埋立が主流ですが、ドバイ首長国政府は廃棄物発電を含めたクリーンエネルギーの活用推進を掲げています。本プラントの建設はドバイ首長国政府の政策に大きく貢献するものです。

 ごみ焼却発電はクリーンエネルギーの1つであり、SDGs(持続可能な開発目標)や脱炭素社会の実現に貢献できる技術です。

 日立造船グループの技術によって、欧州・アジアを中心に全世界で約1,000件のごみ処理施設(その内、約半数が発電設備付き)が建設されており、当社はごみ焼却発電のリーディングカンパニーとして、これからも衛生的なごみ処理や持続可能な社会の実現に積極的に貢献していきます。

なお、本件の概要は以下の通りです。

  1. 1建設地:アラブ首長国連邦ドバイ首長国ワルサン地区
  2. 2施設規模:ストーカ式焼却炉(1,900,000t/年(5炉))
  3. 3発電出力:約200MW
  4. 4事業期間:建設 2021年4月~2024年7月(予定)
    運営 2024年8月~2059年7月(予定)
  5. 5受注計上時期:2021年4月中旬頃(予定)

(終)