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2016年10月20日

舶用2ストローク二元燃料機関(DFエンジン)の新開発 および有明工場における実証設備の完成

Hitz日立造船株式会社は、このほど、有明工場において舶用2ストローク二元燃料機関(以下、DFエンジン)を開発するとともに、開発したDFエンジンに燃料を供給するための高圧ガス燃料供給設備(以下、FGSS)を含む実証設備が完成しました。
なお、本件は、開発のスピードアップを図るために本年1月に発足した有明研究室と、当社のものづくりの主力である有明工場が一体となって取り組んだ成果であります。

1.DFエンジンの開発
DFエンジンは、従来の重油に加え天然ガスを燃料として利用できます。国際海運業界においては環境規制が厳しくなっています。天然ガスは従来の重油と比べ、CO2を約25%、NOxを約15%、SOxをほぼゼロ(2ppm以下)にまで削減することが可能であり、環境規制に大きく貢献できます。
なお、本エンジンは、極少量の重油をパイロット燃料として噴射し、できた種火に天然ガスを300barの高圧で噴射し燃焼させる機構に特徴があります。     

 

    

DF-engine.jpg

   

【DFエンジン イメージ】

                                                    

2.DFエンジンの実証設備
当社は、DFエンジンの開発にあたり、有明工場内にDFテストエンジンおよび天然ガスを供給するためのFGSSを完成させ、実証実験を行える設備を整えました。
DFテストエンジンは既設の実証用ディーゼルエンジンにガス供給系と噴射弁、制御系の増設、カバー換装など機関上部に改造を加えることで、天然ガスにも対応できる仕様としました。
FGSSは工場南側岸壁付近に位置し、生産工場とテストエンジンに燃料の天然ガスを供給します。本装置は、現在のDFテストエンジンだけでなく、更なる高出力エンジンに対する将来の拡張性も備えており、将来DFエンジンの製品出荷運転にも適用可能です。
 

    Test-engine.jpg             FGSS.jpg
  【テストエンジン】

 

【FGSS】

3.今後の展開
当社は、今回開発したDFエンジンに開発済みの舶用SCRシステムを組み合わせ、機関性能と環境性能を確認する実証実験を年内に完了する予定です。
今後の舶用エンジンの展開は、低燃費燃焼技術や排熱回収技術を新たに開発することによりさらなるCO2排出量削減を目指します。また、IoTを活用した舶用エンジン状態診断装置を開発し、舶用エンジン運転データの分析と予防保全に役立て,信頼性の向上に努めていきます。これらの開発においては、「有明工場」と「有明研究室」が一丸となって挑戦していき、当社のものづくり事業全体の高度化に努めていきます。

国際海運業界においては、2016年1月以降に建造される船を対象に、ECA(Emission Control Areas)海域でNOx排出量を第1次規制値から80%の削減を求める第3次規制(TierⅢ)が適用されております。当社は、「環境・グリーンエネルギー」を事業ドメインの1つとしており、これまで培ってきた豊富な経験と技術を生かした舶用ディーゼルエンジンおよび舶用コンポーネントシステムの開発および供給を通じ、大気汚染防止や温室効果ガスの削減など環境保全の問題解決に貢献していきます。

(終)

ニュースリリース